「浦来渓頭社戦道」は、山の稜線に沿って整備された遊歩道です。第1入口は高雄市六亀区の「宝来花賞公園」内にあり、全長約1.7キロメートル、標高は約450~500メートルで、勾配は緩やかです。遊歩道をゆっくりと進んで高所へ向かうにつれて、視界が次第に開け、荖濃渓(ラオノン渓)と宝来渓の合流によって形成された渓谷地形を遠望できます。また、長年にわたる水流の侵食によって山肌に形づくられた景観も見ることができ、南横公路(南部横断道路)を通る際には見逃せないスポットです。

遊歩道の名称には、この地の集落の歴史が刻まれています。「浦来」は宝来の旧称で、「渓頭社」はかつてツォウ族の集落があった場所を示しています。日本統治時代には、原住民族の活動を統制するために美瓏山砲台を建設するために、多くの人々が動員され、美瓏山の稜線に沿って砲身や砲台の基礎資材を宝来峰の山頂まで運んだと伝えられています。この運搬路が「浦来渓頭社戦道」の前身となりました。こうした歴史遺跡は一度人々から忘れ去られましたが、1994年の調査で位置が確認され、再びその姿を現しました。現在では、「宝来不老」を象徴する美しい山道として生まれ変わっています。遊歩道沿いには竹林やアカシア林、梅園が続き、そよ風が吹くと、竹の葉が擦れ合う音が聞こえてきます。冬には梅の花が咲き誇り、山々が白い花々に彩られます。春から夏には、高所から山麓に広がるピンク色のタイワンザクラモドキ(花旗木)を一望できます。

遊歩道沿いには展望台や木道が整備されており、毎日18時から24時までは夜間照明が点灯し、昼間とは異なる景観を楽しめます。木道の階段両側には照明が設けられ、やわらかな光が足元をやさしく照らします。また、平坦な区間では、光の演出によってルリマダラ類(紫斑蝶)の群れや台湾ユリ、水面の波紋など、地域の生態をモチーフにした模様が地面に映し出され、夜の山道を彩ります。遊歩道を散策した後は、「宝来花賞公園」にもぜひ立ち寄ってみてください。温泉で旅の疲れを癒やし、山あいの温泉ならではの癒やしのひとときをお楽しみください。
