「禮納里ビジターセンター」は、この永久住宅集落を訪れる際の玄関口です。建物は集落全体の木造建築様式を受け継ぎ、シンプルなデザインが山林の景観と調和しています。観光案内を提供するだけでなく、訪問者と集落の人々をつなぐ交流の拠点として、原住民族文化を親しみやすい形で紹介しています。

ビジターセンターは、かつての「瑪家農場」の跡地に建てられました。2009年の台風モーラコットによる災害後、政府は瑪家郷瑪家村、三地門郷大社村、霧台郷好茶村などの被災した集落をこの地へ移転し、新たな生活の場を築きました。館内でひときわ目を引く大壁画《無言的抗議》は、好茶集落出身のルカイ族アーティスト・杜寒菘氏による作品です。作品に描かれた人々の深いまなざしは、観光を楽しむだけでなく、この土地に対する敬意を忘れないよう、訪れる人々へ静かに語りかけています。

ビジターセンターに到着したら、まずは館内へ足を運び、パイワン族の現代アーティスト・拉夫拉斯・馬帝靈氏がデザインした空間をご鑑賞ください。原住民族の文様が空間全体に巧みに取り入れられ、館内外や壁面の至るところには、複数の集落アーティストによる作品が随所に配されています。作品を鑑賞しながら、集落の歴史や物語に触れてみてください。館内ではパイワン族とルカイ族の伝統衣装を無料で体験でき、周囲の自然を背景に記念撮影も楽しめます。屋外広場ではさまざまなイベントが開催されるほか、特色あるマーケットでは地域ならではの工芸品も販売されています。動線に沿って2階の展望デッキへ上がると、屏東平野を一望でき、天気の良い日には高雄85ビルまで遠望できます。夕景や夜景を楽しめる絶好の観賞スポットです。

ビジターセンターの見学を終えた後は、半日ほど時間をとって「禮納里集落」をゆっくり散策するのがおすすめです。それぞれ趣の異なる建築を楽しめます。時間に余裕があれば、近くの「台湾原住民族文化園区」や「山川琉璃吊橋」にも足を延ばし、自然景観と原住民族文化が織りなす屏北の魅力を存分に味わってください。