情人谷と茂林谷の滝景観はそれぞれに趣があります。道中は美しい山林景色が楽しめます。最後は多納温泉で心身を癒しましょう。大満足の旅となるはずです。/p> 一日目 情人谷 この谷はルカイ族の言葉で「吐抜魯(トゥーバールー)」と言います。透明度の高い渓流は緩やかな流れを描き、河岸の砂も軟らかいのでキャンプや釣りに適しています。吊橋を渡って10分ほど行くと、情人谷の滝へと到着します。下から上に向かって五層の滝が流れており、側にある階段で二層目までは行くことができます。緑に覆われた山並みに囲まれ、清流のせせらぎを聞いていると、都会の喧噪が嘘のように感じられます。滝壺近くに寄ってみると、跳ね上がった水しぶきで身体のほてりを冷ませます。 龍頭山 龍頭山の面積は約22ヘクタールで、環流丘陵という珍しい地形に属し、三方を高山に囲まれ、くねくねと曲がった渓流が流れています。水は透き通るような美しさで、さらに奇岩や絶壁があり、山の嶺は龍の背のような形をしています。遠くからこの龍頭山を眺めると、まるで巨大な龍が珠を吐いているかのように見えることから、またの名を「龍吐珠」と呼ばれています。龍頭山の山頂には涼み台があり、ここから遠くの山々を望むことができます。 蛇頭山 蛇頭山は典型的な曲流地形で、流れ落ちてきた土石が堆積し、後方の山と繋がっています。景観がヒャッポダの頭と酷似しており、国内では珍しい曲流地形、環流丘陵地形の典型例とされています。ここまでは車で高雄からのアクセスも便利なので、週末には大勢の行楽客が訪れ、自然観察教室など野外活動も盛んに行われています。 多納高吊橋 日本統治時代から、ここは茂林区の人々、とりわけ多納の人々にとって欠かせない橋でした。全長232メートル、高さ103メートルの橋梁は、多納の発展に重要な役割を果たしてきました。かつて一人の少女が失恋の痛手から飛び降り自殺しようとしましたが、あまりの風の強さに震えて飛び降りることができなかったと言われています。またこの橋の上では数え切れないほどの恋人や友達との別れが繰り広げられてきたのだと言います。 帰路